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TOKOニュースレター Vol.164

「監査におけるAIの利用に関する研究文書」の公表

日本公認会計士協会(テクノロジー委員会)では、2024年8月13日付で、「テクノロジー委員会研究文書第11号「監査におけるAIの利用に関する研究文書」」を公表いたしました。

 日本公認会計士協会は、2019年にテクノロジー委員会研究報告第4号「次世代の監査への展望と課題に係る研究文書」を公表し、AIが今後の監査に与える影響についても取り扱っておりました。その後、大手監査法人を中心にAIを利用した監査ツールの開発が進められ、実際に監査実務の現場への導入も進んでいる状況です。監査において利用されるAIに関する理解を更新し、具体的な活用方法及び課題について改めて整理するとともに、AIが公認会計士の業務及び役割もたらす変化についての展望を示すことを目的として、本研究文書の取りまとめが行われています。

 本研究文書では、AIの技術的な解説はされておらず、あくまでも監査におけるAIについて整理を行っています。このため、第1章でAIおよびAI監査ツールの基礎知識の整理を、第2章で具体的なAI監査ツールの利用例の概観およびそれが監査に与える影響への考察、第3章で監査にAIを用いる際の課題考察、第4章で公認会計士業務にあたえる影響をまとめています。

 会計不正等に起因する重要な虚偽表示を防止・発見することに関する社会から監査人に対する期待、被監査会社におけるビジネスの多様化や、会計基準の高度化等により、監査手続への要求は増加の一途をたどっています。ここにおいて監査に利用されるAIに関する理解を更新するとともに、具体的な活用方法及び課題について改めて整理が行われたことは、監査業務へのAIの本格的な活用は目前に迫っている状況の表れと言えるのではないでしょうか。

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