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TOKOニュースレター Vol.155

外形標準課税の基準に「資本剰余金」の追加を総務省が検討

 総務省は、10月12日の有識者会議において、形式的な減資によって課税逃れをする動きを防ぐため、外形標準課税の基準を、資本金に資本剰余金を追加する案を中心に検討を行いました。11月中に提言をまとめ、2024年度の税制改正に向けた意見書を提出する予定です。新たな指標としては、「資本金と資本剰余金の合計額」と、税法上の「資本金等の額」のいずれかを採用する方針となっています。


 外形標準課税対象法人は、2006年の29,618社をピークに減少が続いており、2020年には19,989社まで減少しています。コロナの影響で経営が悪化した企業が、資本金を資本剰余金へ振替え減資を行うケースが増え、課税逃れが問題視されてきていました。


 2023年度税制改正大綱においては、減資や組織再編により外形標準課税対象から外れている実質的に大規模な法人を対象に、制度的な見直しを検討することが示されていました。一方で、地域経済や企業経営への影響も踏まえながら慎重に検討することも示されています。


 今回の有識者会議では、減資、持株会社化・分社化、小規模企業や地域経済・企業経営への配慮、を検討の方向性として挙げています。


 上場企業の中でも、減資を行い外形標準課税の対象外となっている法人もあると思いますが、今後の改正には注視が必要となりそうです。

以上

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