今回は、新型コロナウイルス感染症に関連する監査上の留意事項について説明したいと思います。特殊な状況下における監査人の対応指針は、被監査側でも有用と考えられますので是非参考にして下さい。なお文中の意見に係る部分については、私見である旨あらかじめ申し添えます。
1.はじめに
各社においては、 4 月 7 日に政府から出された「緊急事態宣言」を受け、また各地方行政団体から矢継ぎ早に発表された外出自粛要請の影響で、平時における通常の決算業務の円滑な運営が極めて困難な状況となっております。また監査現場においても、監査人における十分な監査時間の確保と監査証拠の入手が困難な状況が続いており、法定期限内における監査結論の適切な表明が極めて難しい状況になっております。そのような中、日本公認会計士協会は、「新型コロナウイルス感染症の関連する監査上の留意事項」のその1からその4まで( 2020年 4 月 24 日時点)及び会長声明「「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査等への対応に係る連絡協議会」からの声明について」を公表しています。
2各公表物の概要
各公表物では、会計士協会各会員に対して、感染拡大のリスクに留意しながら、職業的専門家としての判断を行使しつつ被監査会社の協力を得て、十分かつ適切な監査証拠を入手できるようにするための監査上の留意事項について発出しています。
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