TOKOニュースレター Vol.42

不正事例検証

企業会計審議会から平成２５年3 月 26 日に「監査基準の改訂及び監査における不正リスク対応基準の設定に関する意 見書」が公表されていることは既報の通りです。
当意見書が公表され約１年となりますが、不正事例は後を絶たないようです。ニュースレターでは、今後数回にわたり、最近起きた不正事例について防止策にスポットを当てて検証していきたいと思います。

まず、今回は、東証一部上場企業の株式会社リソー教育における売上不適正計上についてです。

同社は、学習塾事業（ TOMAS ）を直営方式で運営し、１対１の個別指導方式を特徴としています。 また、グループ内企業に、家庭教師派遣教育事業を営む 株式会社 名門会、幼児教育事業を営む株式会社伸芽会等を抱えています。
同社は、平成２５年１１月下旬、証券取引委員会の任意調査を受け、同社 及び連結子会社である株式会社名門会の過年度の売上について適切な会計処理が行われなかったなどの疑義が明らかとなり、平成 25 年12 月 16 日付 でこの調査のための第三者委員会を設置、また、平成２６年 2 月 １０日 付「 第三者委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。 さらに、同年３月４日再発防止委員会の設置を発表しています。