持続可能な賃上げを目指して……
前月発表されたデータ(帝国データバンク等)によると、中小企業の62.8%が2026年度の賃上げを見込み、大企業では93.8%に達する試算です。日本労働組合総連合会は、2025年に続き 2026年の春闘方針で賃上げ率を全体「5%以上」、中小企業「6%以上」を掲げていますが、全体で「5%以上」と回答した企業は35.5%(821社)、中小企業で「6%以上」と回答した企業は、7.2%(2,143社中、155社)に留まっています。一部の大手企業では例年より前倒しで満額回答をし、中小企業の賃上げを後押しする流れをつくっていますが、賃上げに「息切れ」する企業も増えています。
現在の中小企業の賃上げはその多くが「防衛的賃上げ」といわれています。賃上げ理由の74.3%が「労働力の確保・定着」であり、業績向上を伴わない人件費増が経営を圧迫しています。
今年1月に施行された「中小受託取引適正化法(取適法)」により、これまで努力義務だった価格転嫁交渉が、委託側(発注者)の誠実な協議義務へと格上げされました。2月・3月の価格交渉は、この法律を盾に「労務費上昇分」を堂々と価格に反映させる機会の一つとなると考えられます。今後は一時的でなく、労務費の上昇を価格転嫁した上で、持続可能な賃上げを目指していくことが肝要です。
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