ニデック株式会社を特別注意銘柄に指定
東京証券取引所は2025年10月28日、プライム市場上場企業であるニデック株式会社を特別注意銘柄に指定しました。特別注意銘柄は、有価証券報告書の虚偽記載や適時開示に関する規定違反が認められ、内部管理体制の改善が必要と判断された企業に対して指定されるものです。今回の指定により、ニデック株式会社は同指定を受けた6社目となります。同社では、海外子会社における不適切な会計処理が判明しており、現在、第三者委員会による調査が継続中です。加えて、会計監査人であるPwC Japanは、同社の財務諸表に対して「意見不表明」との監査意見を表明しています。
特別注意銘柄に指定された企業は、原則として指定から1年後に、内部管理体制の整備および運用状況に関する審査を受けます。審査の結果、体制が整備されていても運用が不十分と判断された場合には指定が継続され、さらに当該事業年度末以降に再審査が実施されます。また、審査時期にかかわらず、内部管理体制の整備または運用が適切に行われる見込みがないと判断された場合には、上場廃止となる可能性もあります。
今回のような事例は稀ではあるものの、上場企業としての内部統制およびガバナンス体制の重要性を改めて示すものです。特に、海外拠点を含むグループ全体での管理体制の徹底が、今後一層求められると考えられます。
以上
東光有限責任監査法人へのご相談やご質問、ご不明点等は、各種お問い合わせよりお尋ねください。
どんな些細なことでもお気軽にお問い合わせください。